中学生の睡眠時間は8〜10時間が目安 休養感の見方と生活リズムの整え方

中学生の睡眠時間は、厚生労働省のガイドで8〜10時間が目安とされています。ただし、必要な睡眠時間には個人差があり、時計の針だけで決めつけることはできません。大切なのは、目安を知ったうえで、子ども自身の朝の休養感や日中のようすを見ていくことです。部活や塾、定期試験、スマホとの付き合いに追われがちな中学生だからこそ、まずは睡眠時間を確保し、それに合わせて1日の流れを整えてみましょう。
中学生の睡眠時間は8〜10時間が目安です
厚生労働省のガイドに示されている目安
厚生労働省の「Good Sleepガイド こども版」では、睡眠時間の目安として、小学生は9〜12時間、中学・高校生は8〜10時間と示されています。また、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、睡眠は量(時間)と質(休養感)の両方が大切だとされています。
目安は「このくらいの時間を確保できるとよい」という幅を示したもので、1日だけ少し足りないからといって、すぐに問題があると決まるものではありません。まず幅を知ったうえで、子どもの様子を見ていくことが大切です。
時間だけで決めつけない 必要な睡眠時間には個人差がある
8〜10時間はあくまで目安で、必要な睡眠時間には個人差があります。ガイドでも、目安を当てはめるのではなく、本人が休養できているかをあわせて見ることが大切とされています。成人向けの目安や、睡眠時間と病気の関係についての数値は、成長期の子どもにそのまま当てはめられるものではありません。「8時間に足りていない」と時計の針だけで不安になる必要はありません。
判断の材料になるのは、時間の長さだけではありません。朝すっきり起きられているか、日中に強い眠気がないかという「休養感」も大切です。ご家庭では、次の3つの点から確認できます。
「何時に寝るか」は起床時刻から逆算して決める
何時に寝るかは、起床時刻から逆算すると考えやすくなります。例えば、朝7時に起きるなら、目安の8〜10時間から逆算すると、午後9時〜午後11時に眠りについている計算です。ベッドに入ってから眠るまでに時間がかかることも多いので、その分も見込んでおくとよいでしょう。これはガイドの目安をもとにした実行例で、ご家庭ごとに一律の就寝時刻を定めるものではありません。
部活や塾で帰宅が遅い日は、逆算どおりにいかないこともあります。その場合は1日で帳尻を合わせようとせず、帰宅が早い日に早めにベッドに入るなど、数日単位で睡眠時間を確保する考え方もあります。就寝の目安は本人と一緒に決めて家族で共有しておくと、夜も「早く寝なさい」ではなく「目安の時刻だね」と伝えやすくなります。
うちの子は足りている? 休養感で見る3つの確認
睡眠が足りているかどうかは、時間だけでは判断できません。ガイドでは、日中の眠気や朝の休養感もあわせて確認することが勧められています。ご家庭では、次の3つの点から子どものようすを見てみましょう。
朝の休養感 すっきり起きられているか
朝、決まった時刻に起きられているか、起きたときにすっきりした感覚があるかを確認します。何度も声をかけないと起きられない、二度寝が続くようなら、睡眠が足りていない可能性があります。
ご家庭での見え方:
目覚ましが鳴ってから起き上がるまでの時間が長くなっていないか、朝食に手がつくかを、さりげなく見てみましょう。「今朝はすっきり起きられた?」と、責めない口調で本人に聞いてみるのも確かな手がかりになります。
日中の眠気 授業中や放課後のようす
日中に強い眠気があるかどうかも、睡眠の足り具合を知る手がかりになります。授業中のことはご家庭からは見えにくいですが、帰宅後や夕食どきの様子からうかがえます。
ご家庭での見え方:
帰宅後すぐに居眠りをしていないか、夕食前にぐったりしていないか。「今日、授業中に眠くならなかった?」と、責めない口調で聞いてみるのも一案です。学校でのようすが気になる場合は、懇談や連絡の機会に先生へ尋ねてみるのも一つの方法です。
週末の寝坊は平日の睡眠不足のサイン
ガイドでは、週末に長く寝る習慣がある場合、平日の睡眠不足のサインだとされています。平日にため込んだ睡眠不足を休日に取り戻す生活が続くと、生活リズムが崩れやすくなります。
ご家庭での見え方:
休日の午前中いっぱい寝ている日が続いていないか、平日と休日で起床時刻が大きく違っていないか。気になるようなら、平日の睡眠時間を見直すきっかけにしてください。休日も平日とあまり変わらない時刻に起きて朝食をとるようにすると、生活リズムを保ちやすくなります。
3つの確認のうち当てはまる点が多いときや、同じ状態が続いているときは、就寝が遅くなる原因を見分け、対応を考えましょう。
就寝が遅くなる原因を見分ける ご家庭での観察ポイント
就寝が遅くなる背景には、いくつかの原因が重なっていることがあります。まずは責めずに、見えている状況から原因を見分け、「ご家庭で見直す・様子を見る・相談する」のどの対応が合うかを考えてみましょう。次の表は、子どもの状態を診断するためのものではなく、ご家庭で見えるサインから最初の確認と対応を決めるための観察表です。
| ご家庭で見えるサイン | 最初に確認すること | 最初の対応 |
|---|---|---|
| 部活や塾の日は帰宅が遅く、夕食・入浴・宿題が夜遅くにずれ込む。 | 帰宅時刻と、帰宅後から就寝までの過ごし方(何にどのくらい時間がかかっているか)。 | 帰宅後の流れを本人と一緒に書き出し、その日にやることを絞る。 |
| 宿題や試験勉強が遅くまでかかる。 | 取り組みを始めた時刻、どこで手が止まっているか、途中の休憩やスマホの時間。 | 開始時刻を早める工夫をし、つまずいたときは教科書の目次・ノート・例題に戻る。 |
| スマホ・ゲーム・SNSの連絡がやめられない。 | 使っている時間帯と場面、寝床に持ち込んでいないか。 | 見えているようすを共有し、本人と一緒にルールを決める。 |
| ベッドに入ってもなかなか眠れない日が続く。 | 寝室の環境、夜の飲み物、日中の過ごし方、本人がつらそうにしているか。 | 環境を整えて様子を見る。続くなら医療機関や保健所などへ相談する。 |
原因を見分けるときは、気になった日のようすを簡単にメモしておくと振り返りやすくなります。メモは本人を責めるためではなく、「どんな日に遅くなりやすいか」を本人と一緒に振り返る材料にするためのものです。
観察メモの記入例:
月曜日 帰宅は午後7時半(部活)。夕食・入浴のあと午後9時ごろから宿題を開始。途中でスマホを確認する場面が2回。就寝は午後11時半、起床は午前6時半。
何日か記録を続けると、「部活の日は遅くなりやすい」「宿題の開始が遅い日は就寝も遅い」といった傾向が見え、見直す箇所を絞りやすくなります。
部活・塾・通学で帰宅が遅い
部活動や塾、通学に時間がかかると、夕食や入浴、自由時間が遅くなり、就寝がずれ込みやすくなります。
最初の一手は、帰宅後の流れの書き出しです。夕食・入浴・宿題・自由時間のそれぞれにだいたい何分かかっているかを、本人と一緒に書き出します。順番を入れ替えられる部分(例:帰宅後すぐに入浴する)や、翌日に回せる部分が見えたら、そこから見直します。
宿題・定期試験の勉強が遅くまでかかる
宿題や勉強に時間がかかる場合、量そのものよりも、始める時刻の遅さや、途中でスマホに気を取られている時間が影響していることがあります。最初の一手は、いつ始めて、どこで途切れているかの観察です。
同じ問題に長く手が止まっているようなら、戻る地点を決めて確認し直します。例えば、まず教科書の目次でいま習っている単元を確認し、授業で使ったノートを見直します。それでも解けなければ教科書の例題に戻って解き方を確認し、分かったところで練習問題に戻る、という順番です。やみくもに時間をかけ続けるより、戻る地点を決めたほうが夜遅くまでかかりすぎるのを防ぎやすくなります。それでも分からない問題は、答えや解説を確認して印をつけ、翌日先生に聞く、という区切りのつけ方もあります。
スマホ・ゲーム・SNSの連絡がやめられない
友人との連絡やゲーム、動画は、やめどきが難しいものです。ガイドでも、寝床でデジタル機器を使わないことが勧められています。
最初の一手は、取り上げることではなく、使っている時間帯と場面の確認です。「何時ごろから、どこで、何に使っているか」が分かると、その後のルールづくりについて話し合いやすくなります。
ベッドに入ってもなかなか眠れない
早くベッドに入っても眠れない場合は、学習の進め方や就寝時刻を見直す前に、まず眠る環境を確認します。寝室の明るさや音、夜の飲み物、日中の過ごし方が関係していることがあります。環境を整えて様子を見ても眠れない日が続いたり、本人がつらそうにしていたりするときは、ご家庭だけで抱え込まず、医療機関や保健所などへの相談も選択肢です。
今日からできる 睡眠時間を確保する5つの整え方と場面別の対応
ガイドでは、よい眠りにつながる生活習慣がいくつか案内されています。主な5つと、ご家庭での実行例をまとめました。全部を一度にやろうとせず、できそうなものから1つずつ始めてみましょう。
朝の光と朝食で1日のスイッチを入れる
ガイドでは、起床後から日中にかけて光を浴びることと、朝食をとることが案内されています。
ご家庭での実行例:
起きたらまずカーテンを開ける。朝食の時間を毎日だいたい同じにし、休日も平日との差が大きくなりすぎないようにする。
日中に適度な運動をする
ガイドでは、適度な運動がよい眠りにつながる習慣として案内されています。部活動のない日でも、通学や家事の手伝いなどで体を動かす機会があります。
ご家庭での実行例:
休みの日に買い物に同行してもらう、短い散歩に誘う。激しい運動を強制する必要はありません。
寝床でデジタル機器を使わない
ガイドでは、寝床でスマートフォンなどのデジタル機器を使わないことが勧められています。
ご家庭での実行例:
充電器をリビングに置き、寝床には持ち込まない。保護者の方のスマホも同じ場所で充電すると、ルールが守りやすくなります。
寝室は暗く静かで快適に
暗く静かで快適な寝室で眠ることが、よい眠りの環境づくりとして案内されています。
ご家庭での実行例:
寝る前に部屋の明かりを落とす。共用の部屋で眠る場合は、家族の就寝時刻をある程度そろえる。
カフェイン飲料を控える
ガイドでは、カフェインを含む飲料を控えることが勧められています。エナジードリンクやコーヒーだけでなく、緑茶やコーラにもカフェインが含まれます。
ご家庭での実行例:
夕食後の飲み物を、カフェインを含まないものに変えてみる。塾や試験勉強のお供の飲み物を一緒に見直す。
うまくいかないときの場面別 保護者の方の次の行動
整え方を始めても、思ったように進まない場面があります。保護者の方の次の行動を、場面ごとに考えてみましょう。
- 声をかけても寝室に向かわないとき:繰り返し促すより、選択肢を出します。「10分後に向かうか、今向かうか」「先に入浴するか、先に宿題を終わらせるか」など、本人が選べる聞き方にすると動き出しやすくなります。
- 始めるが続かない:一度に全部やろうとしていないかを確認し、取り組むものを1つに絞ります。できなかった日を責めるより、「昨日はリビングでスマホを充電できたね」と、できたことに目を向ける声かけにします。
- 眠ろうとしても眠れない:眠れないことを責めず、寝室の環境や夜の飲み物、日中の過ごし方をもう一度確認します。つらそうな日が続くなら、医療機関や保健所などへの相談を検討します。
- 決めた時刻やルールを守れない:罰を与えるのではなく、ルールのどこが守りにくかったのかを本人と一緒に見直します。
部活・塾・定期試験と睡眠の両立
中学生の1日は、部活や塾、通学で思いのほか忙しいものです。すべての日を理想どおりにはできないからこそ、睡眠時間を先に確保して予定を組み立てる考え方が役に立ちます。ここからは実行例です。
帰宅が遅い日は夜の予定を絞る
帰宅が遅い日に、夕食・入浴・宿題・趣味の時間をすべて詰め込むと、就寝も遅くなりやすくなります。帰宅が遅い日は「今日やること」を絞り、残りは翌日以降に回すことも本人と決めておくと、気持ちが楽になります。帰宅後に「今日やるのはどれ?」と1つか2つに絞る声かけをすると、本人も優先順位を考える習慣がつきやすくなります。
帰宅から就寝までの流れ
帰宅時刻が日によって違うご家庭では、「遅い日」「早い日」それぞれの流れを決めておくと、その日ごとに悩まずに済みます。以下は起床を午前6時半とした場合の例で、一律の基準ではありません。子どもの起床時刻から逆算した就寝の目安や、部活・塾の曜日に合わせて調整してください。
部活のある日(帰宅が遅い日の例):
- 午後7時半 帰宅・夕食
- 午後8時 入浴
- 午後8時半 宿題(その日に出されたものだけに絞る)
- 午後9時半 自由時間・連絡
- 午後10時半 就寝
部活のない日(帰宅が早い日の例):
- 午後4時半 帰宅・休憩
- 午後5時半 宿題・学校で習った範囲の見直し
- 午後7時 夕食
- 午後8時 入浴
- 午後9時 自由時間・連絡
- 午後10時半 就寝
遅い日は「やることを絞る日」、早い日は「見直しや翌日の準備を進める日」と役割を分けておくと、睡眠時間を削らずに過ごしやすくなります。塾の日は「部活のある日」の流れにあてはめて考えることもできます。学年が上がって帰宅が遅くなったときは、就寝の目安を遅らせるのではなく、まず夜の予定を見直してみてください。
定期試験前こそ就寝の目安を守る
試験前は夜遅くまで勉強したくなるものですが、睡眠が足りない日が続くと、日中の眠気や休養感の不足につながることがあります。ガイドでも、日中の眠気や朝の休養感を確認することが勧められています。就寝の目安を先に決め、残った時間でできる範囲を見直す形に変えてみましょう。
見直しは、学校で習った順序に沿って進めると抜け漏れに気づきやすくなります。教科書の目次で試験範囲の単元を確認し、授業のノートと例題を中心に見直します。こうした見直しは試験直前にまとめて行わず、早めに済ませておくと余裕が生まれます。
定期試験前の見直しなど、練習用の教材が必要な場合は、ナビクロのプリント一覧で学年・教科別のプリントを確認できます。なお、教材による効果を保証するものではありません。
削る予定の優先順位の決め方
時間が足りない日は、予定を「毎日やるもの」「週に数回のもの」「試験前だけ増やすもの」の3つに分けて優先順位をつけます。週に数回のものは日をずらす、試験前だけ増やすものは試験が終わったら戻す、というように、戻す時期もあわせて決めておくと、睡眠時間が削られ続けるのを防げます。
優先順位は保護者の方が一方的に決めるのではなく、本人と一緒に考えます。「この予定は毎日必要? 週のどこかにずらせる?」と聞きながら分けると、本人も納得して予定を変えやすくなります。
スマホ・ゲームとの両立 責めないルールの決め方
スマホやゲームは、取り上げるだけでは解決しにくいテーマです。責めるのではなく、本人と一緒にルールを決めるほうが長く続けやすくなります。
ルールは本人と一緒に決める
ガイドで示されている「寝床でデジタル機器を使わない」という考えをもとに、例えば「充電はリビングでする」「寝床には持ち込まない」といったルールを、本人と一緒に決めてみましょう。ほかにも「使う時間の終わりを決める」「使う場所はリビングに限る」といった決め方があります。最初から全部を決めようとせず、まず1つから始めるのが続けるコツです。保護者の方が一方的に決めたルールよりも、本人が納得して決めたルールのほうが守られやすくなります。
ルールが守れなかったときは罰ではなく見直す
決めたルールが守れなかった日があっても、すぐに取り上げるのではなく、まずルール自体を本人と一緒に見直します。確認するのは、例えば次のような点です。
- ルールの数が多すぎなかったか(まず1つに絞れないか)
- 終わる時刻や使う時間の決め方が、部活のある日とない日の両方で現実的だったか
- 休日や試験直後など、例外の日の扱いを決めていなかったか
- 充電場所をリビングに決めるなど、守るための仕組みが整っていたか
見直して変えるのは守れなかった部分だけにし、守れている部分はそのまま残します。「守れなかったから全部やり直し」ではなく、必要な部分だけ調整しながら続けると、ルール自体が嫌なものになりにくくなります。
責めない声かけ例
「まだ起きてるの?」は、保護者の方が心配して言っていても、本人には責められていると受け取られがちです。代わりに「明日は何時に起きる? 逆算するとそろそろだね」と、本人が自分で考えられる聞き方に変えてみましょう。「今日は何時に寝るつもり?」と先に聞いておくのも一案です。
声をかけても返事がない場面では、同じ問いを繰り返すより、選択肢を出して本人に決めてもらい、翌日に振り返るようにします。
会話例:
保護者の方「そろそろ11時だけど、あとどのくらいかかりそう?」
子ども(返事がない)
保護者の方「このまま続けるか、いったん切り上げて明日に回すか、どっちにする?」
子ども「あと10分で終わらせる」
翌朝――保護者の方「昨日は切り上げられたね。今朝の調子はどう?」
翌日に振り返ることで、就寝時刻と翌日の調子の関係に本人が気づくきっかけになります。うまくいかなかった日も責めず、「明日はどうする?」と次の行動を一緒に考えましょう。
保護者の方のイライラとの向き合い方
夜遅くまで起きている子どもへのイライラは、「早く寝てほしい」「体を心配している」という気持ちの裏返しです。イライラが強いときは、その場で注意を重ねるより、まず保護者の方自身が「今日はここまで」と区切りをつけ、自分の時間を持つことも大切です。声かけは1日1回と決めるなどの工夫もあります。イライラしているときの声かけはトーンが強くなりがちなので、イライラが強い日は声かけ自体を翌日に回す判断もあります。
放っておいてよい範囲
就寝時刻が目安より少し遅くても、朝すっきり起きられ、日中も元気に過ごせているなら、個人差の範囲と考えて見守ってよい場面もあります。時刻だけで責めず、朝の休養感・日中の眠気・週末のようすの3つを、定期的に確認しましょう。一方で、3つの確認に当てはまる状態が続くときは、「放っておく」から「様子を見ながら対応を考える」タイミングです。
眠気や困りごとが続くときは 医療機関・保健所への相談を
見直しても眠りの問題が続くときの相談の目安
生活習慣を見直しても、眠れない日や日中の強い眠気など、眠りに関する困りごとが続く場合は、ガイドでも医療機関や保健所などへの相談が案内されています。「何日続いたら相談」という一律の基準はありませんが、本人がつらそうにしている、ご家庭でできる手立てが尽きてきたと感じたら、早めに相談してよいタイミングです。
相談先の例 かかりつけ医・保健所・学校の保健室
相談先としては、例えばかかりつけ医、お住まいの地域の保健所、学校の保健室(養護教諭)などが考えられます。学校でのようすも含めて相談したい場合は、保健室が窓口になりやすいでしょう。授業中のようすなど、日中の情報を先生と共有しながら対応を考えられる点も、学校へ相談する利点です。
相談のときに伝えるためのメモ
相談するときは、ご家庭でのようすを簡単にメモしておくと、状況を伝えやすくなります。次のような項目を用意しておくと、相談しやすくなります。
- いつ頃から、どんなようすが続いているか(例:就寝が午前0時を過ぎる日が続く、朝なかなか起きられない日がある)
- ご家庭で試したこと(例:寝床にスマホを持ち込まない、カフェイン飲料を控える、起床時刻から逆算して就寝の目安を一緒に決めた)
- 学校で知りたいこと(例:授業中に眠そうにしているか、あれば何時間目ごろか、昼休みはどう過ごしているか、遅刻や欠席が増えていないか)
日々の観察メモをつけている場合は、あわせて持って行くと、相談先と状況を共有しやすくなります。
眠れないことを責めない
眠れないことは、本人の努力不足ではありません。「早く寝なさい」と責めるより、「眠れなくてつらくない?」と、気持ちに寄り添って聞いてみましょう。なお、眠りの問題の診断や治療、薬やサプリメントは専門家の領域です。気になる場合はご家庭で判断せず、医療機関などに相談してください。
まとめ 目安を知り、休養感を見て、今日から一つ
中学生の睡眠時間の目安は8〜10時間ですが、必要な睡眠時間には個人差があります。時間だけで判断せず、朝の休養感・日中の眠気・週末のようすの3つで見ていくことが大切です。就寝が遅くなる原因は、責めずに日々のようすから見分け、帰宅後の流れの見直しや、本人と一緒に決めるルールづくりなど、できることから整えていきましょう。眠りの困りごとが続くときは、ご家庭だけで抱え込まず、医療機関や保健所、学校の保健室などへの相談も選択肢です。まずは今日、5つの整え方の中から1つ試してみてください。
監修:新興出版社啓林館 坂本陽一