小学生の語彙力を鍛えるには?教科書・読書・辞書・会話をつなぐ実践方法

小学生の語彙力を鍛えるには、今、学校で読んでいる教科書から、意味や使い方が気になる言葉を1つ選んでみましょう。前後の文を読んで意味を確かめたら、ご家庭での出来事を、その言葉を使って話してみてください。
知っている言葉の数だけでなく、文の中で意味を理解し、伝えたいことに合う言葉を使えているかにも目を向けましょう。教科書や本で出会った言葉を授業ノートや辞書で確かめ、会話や短い文で使ってみましょう。「1つ」は始め方の提案で、毎日のノルマではありません。新しい本や教材の購入、特別な外出も必要ありません。
同じ言葉ばかり使ったり、意味をすぐに説明できなかったりしても、それだけで「語彙力がない」と決める必要はありません。意味に迷っているのか、使う場面が浮かばないのかを確かめれば、それに合った手助けを選べます。
学年に合わせて、学校で習っている言葉から始める
小学校の国語では、身近なことを表す言葉から、様子や気持ち、思考に関わる言葉へと学習内容が広がります。文部科学省の「小学校学習指導要領解説 国語編」では、語句を増やすことと、話や文章の中で使うことを併せて扱っています。
| 学年の区分 | 学校で扱う主な内容 | 教科書・ノートで探す箇所 |
|---|---|---|
| 小学1年生・小学2年生 | 身近なことを表す語句を増やし、話や文章で使う | 身近なものや出来事が出てくる文、授業で確かめた言葉 |
| 小学3年生・小学4年生 | 様子・行動・気持ち・性格を表す語句、国語辞典・漢字辞典の使い方 | 人物や情景を説明する文、語句の意味や辞典の使い方をまとめた箇所 |
| 小学5年生・小学6年生 | 思考に関わる語句、類義語・対義語などの関係 | 考えや理由を述べる文、似た意味・反対の意味の言葉を整理した箇所 |
この区分は学校で扱う学習内容を示すもので、身に付けるべき語彙数や、個々の子どもの発達を判断する基準ではありません。高学年でも身近な言葉の意味を確かめて構いませんし、低学年でも本で出会った言葉に関心を持ったら一緒に調べられます。取り組む言葉は、今使っている教科書と授業ノートを見て選びましょう。
小1・小2で扱う身近なものや出来事を表す言葉
低学年では、ものの名前だけでなく、動きや様子を表す身近な言葉にも目を向けます。教科書の文を読み、「何をしているところかな」「どんな様子かな」と、挿絵や身近な出来事と結び付けてみましょう。
例えば、「そっと」という言葉なら、「ドアをそっと閉める」と「ドアを強く閉める」を比べ、どのような閉め方なのかを確かめられます。自分で説明しにくければ、動作で示しても構いません。保護者の方が「音を立てないように閉めたんだね」と言葉を補い、子どもが伝えたかった様子と合っているか確認します。
言葉だけを繰り返すより、「何を、どうした」という短い文で使ってみると、その言葉をどんな場面で使おうとしているのかが分かります。ここでの例はご家庭で試すためのもので、特定の学年で必ず習う語を示すものではありません。
小3・小4で扱う様子・行動・気持ち・性格を表す言葉と辞典
中学年では、様子・行動・気持ち・性格を表す言葉に目を向けます。物語なら、人物の様子を表す言葉を選び、「何があって、その気持ちになったのかな」と前後の文を確認しましょう。「うれしい」「心配だ」といった言葉を挙げるだけでなく、どの出来事について述べているかも確かめます。
例えば、文中に「ほっとした」とあれば、前後の文から、何があって安心したり緊張が解けたりしたのかを確かめます。人物の気持ちを自由に想像することと、本文に書かれた言葉の意味を確かめることは分けて考えましょう。言葉の意味を確かめるときは、まず本文に戻りましょう。
国語辞典・漢字辞典の使い方も、中学年で扱います。言葉の意味や使い方を確かめるなら国語辞典、漢字の読みや部首などを調べるなら漢字辞典と、調べたいことに合わせて選びます。どちらの辞典の引き方をいつ習うかは、学年だけで判断せず、教科書や授業の進度を見て確認しましょう。学校で習った引き方を一緒に試してください。
小5・小6で扱う思考に関わる言葉と類義語・対義語
高学年では、考えを整理したり判断を伝えたりするときに使う、思考に関わる言葉を扱います。教科書で考えや理由が述べられている箇所を読み、授業ノートの説明と照らし合わせましょう。
ご家庭で試すなら、「比較する」は「何と何を比べるのか」、「理由」は「何について、なぜそう言えるのか」まで言葉にしてみます。「2つの筆箱を比較する」を「2つの筆箱に入る鉛筆の本数を比較する」と言い換えると、何に注目して比べるのかが伝わります。難しい言葉を使うことよりも、考えている内容とその言葉の意味が合っているかを確かめましょう。
意味の似た言葉を「類義語」、意味が反対の言葉を「対義語」といい、高学年ではこうした関係も扱います。組にして覚えるだけでなく、教科書の文で別の言葉に替えたとき、同じ内容が伝わるかを見比べてください。意味が近くても、言葉のつながり方や、表せる内容が全く同じとは限りません。
「知っている」と「使える」を分けて、手助けを選ぶ
言葉を読めること、意味が分かること、自分で使うことの違い
言葉を読めたり、聞いたことがあったりしても、文の中での意味が分かるとは限りません。また、意味を説明できても、自分の話や文で使うときには迷うことがあります。
例えば、「ほっとする」という文字を読めるだけでは、その意味を理解しているかまでは分かりません。「心配がなくなって安心すること」という説明に加え、鍵が見つかった場面などと結び付けられるかも確かめましょう。さらに「なくしたと思った鍵が見つかって、ほっとした」と自分の経験を話せれば、その場面に合う使い方ができているかも確かめられます。「ほっとする」は、心配がなくなるときだけでなく、緊張が解けたり、作業を終えて一息ついたりするときにも使います。
辞書と同じ説明ができるかどうかだけで、理解しているかを判断する必要はありません。「鍵がないと思って心配だったけれど、見つかって安心した」と自分の言葉で話したり、合う場面を選んだりする方法でも確かめられます。一方、その場で例が出ないからといって、語彙力が不足しているとは判断できません。
意味を確かめるか、使い方を試すかを選ぶ
次の表は、子どもを評価するためのテストではなく、取り組み方を選ぶ目安です。同じ問いを繰り返すより、子どもが迷っているところに合わせて、確認する箇所を変えてみてください。
| 言葉を確かめたときの様子 | 次の手助け | 声かけの例 |
|---|---|---|
| 読めるが、文の中での意味に迷う | 前後の文を読み、必要に応じて辞書の意味を見比べる | 「ここではどんな意味かな。前の文も読んでみよう。」 |
| 意味は分かるが、自分では使いにくい | 例文で、誰がどのような場面で使っているかを確かめ、似た経験を探す | 「この例と似たことはあったかな。」 |
| 文は作れるが、伝えたい内容と合っているか迷う | 先に出来事を普段の言葉で話し、その言葉の意味や用例と比べる | 「何を伝えたかった? いつもの言い方で話してみて。」 |
| 自分の場面に合わせて使える | 別の文で出会ったときも、同じ意味かを確かめる | 「こっちの文では、どういう意味で使っているかな。」 |
意味が十分に分かっている言葉を、毎回辞書で引き直す必要はありません。意味に迷えば調べる、使い方に迷えば用例を読む、というように、必要なところを確かめましょう。
教科書とノートの言葉を、辞書と会話につなげる手順
用意するのは、今使っている国語の教科書と授業ノートです。意味を調べる必要があれば辞書を使い、記録したければ手元のノートや紙も用意します。専用の語彙ノートを新しく作る必要はありません。
- 授業で読んだ箇所から、意味や使い方が気になる言葉を選びます。
- 前後の文、授業ノート、語句の練習問題や例題を確認します。
- 必要に応じて、辞書でその文に合う意味と用例を調べます。
- 元の文に戻り、選んだ意味で内容がつながるか確かめます。
- 自分が経験した出来事を、その言葉を使って話すか短い文にして、意味と使い方が合っているか見直します。
今読んでいる教科書から、意味や使い方が気になる言葉を選ぶ
まず、授業で読んだページを開きます。「読めるけれど説明しにくい」「ここではいつもと違う意味のようだ」「自分の話でも使ってみたい」と思う言葉が候補です。授業ノートに意味を書いた言葉を、もう一度選んでも構いません。
自分で選びにくければ、保護者の方が本文から候補を示します。「分からない言葉はどれ?」と聞いても答えが出ないときは、「この言葉を別の言い方にすると、どうなるかな」と一緒に考えてみてください。すでに意味も使い方も分かっていれば、別の言葉を選べます。
長い文章を読み直すのが負担になるときは、授業で扱った短い一節に絞ります。単語だけを抜き出すと、どの意味で使われているか判断しにくいので、その言葉を含む文と、場面が分かる前後の文は残しておきましょう。
授業ノートと例題を見直し、辞書で文に合う意味を確かめる
前後の文を読み、その言葉が誰のどのような様子や出来事について使われているのかを確かめます。授業ノートに意味や例文があれば、教科書のその箇所と並べて見てください。ノートに説明がなければ、無理に探し続けず、辞書で調べても構いません。
教科書に語句の練習問題や例題がある場合は、答えとともに、その言葉が合う理由も確認します。選択問題なら「ほかの言葉では、文のどこが合わなくなるかな」と比べ、本文の手掛かりやノートの説明に戻ります。正解を覚えていても理由に迷うなら、文中での意味を見直すところから始めましょう。
辞書を引くときは、文に出てきた形が、そのまま見出しになっているとは限らないので注意してください。例えば「上がった」は「上がる」、「ほっとした」は「ほっと」や「ほっとする」を手掛かりに探します。見出しの立て方は辞書によって異なるため、見つからなければ、辞書の使い方の説明も確認してください。
意味が複数載っていたら、最初の説明をそのまま写さず、元の文に合うものを選びます。「雨が上がった」なら、物が上へ動く意味ではなく、雨がやむ意味を探します。辞書の説明だけで決めにくいときは、用例に出てくる言葉や場面も見比べましょう。
辞書を引くのが難しければ、保護者の方が一緒に探し、見つけた説明を子どもと読みます。辞書を1人で引けるようになるまで、意味を調べるのを待つ必要はありません。説明に知らない言葉があるときは、身近な言い方に置き換えたり、具体的な場面を挙げたりします。
紙の辞書が手元になければ、学校や図書館で確認する方法もあります。編者や出版社が明記されている辞書サービスを、保護者の方と一緒に使ってもよいでしょう。検索結果の短い説明だけで済ませず、辞書本文の意味と用例を確認してください。保護者の方も意味を知らないときは、「私も確かめたいから、一緒に調べよう」と声をかけてください。
元の文に戻ってから、ご家庭の会話や短い文で使ってみる
調べ終えたら教科書に戻り、選んだ意味を身近な言葉で言い換えて、元の文を読み直します。前後の内容とつながらなければ、別の意味を選んでいないか、辞書でもう一度確かめます。辞書の説明を写せたことと、その文に合う意味を選べたことは分けて考えましょう。
次に、「この言葉を使える出来事はあったかな」と、自分の経験を振り返ります。「ほっとする」なら、「安心したときや、緊張が解けたとき、何かを終えて一息ついたときはあった?」と、具体的な場面を挙げて聞いてみます。出来事が浮かばなければ、保護者の方が自分の経験を話すか、辞書の用例をもとに、一緒に場面を考えても構いません。
記録を残す場合は、「言葉」「出会った箇所」「その文での意味」「自分の使用例」を短くまとめます。出会った箇所には、教科書や本の題名とページなど、後で元の文を見つけられる情報を書きます。以下は編集部が作成した記入例で、特定の教科書からの引用ではありません。書くときは、学校で習った文字や表現に合わせてください。
低学年で短く書く例:
ことば:
そっと
出てきた文:
「ドアをそっとしめる。」
いみ:
ここでは、おとをたてないようにしずかにすること。
つかった文:
あかちゃんがねていたので、ドアをそっとしめた。
中学年で出来事と気持ちを結び付ける例:
言葉:
ほっとする
出会った箇所:
練習文「子ねこが無事に戻り、ほっとした」
その文での意味:
心配がなくなって安心すること。
自分の使用例:
なくしたと思った鍵が見つかって、ほっとした。
高学年で考えの内容を具体化する例:
言葉:
比較する
出会った箇所:
練習文「2つの案を比較する」
その文での意味:
2つの案を比べ、同じ点や違う点などを確かめること。
自分の使用例:
学校に持っていく筆箱を選ぶために、2つの筆箱に入る鉛筆の本数を比較した。
使ってみた文が出来事に合っているか、文の前後が自然につながっているかを見直しましょう。例えば「鍵をなくして、ほっとした」となったら、すぐに誤りと決めず、「何があって、そう感じたのかな」と尋ねます。「なくしたと思った鍵が見つかって安心した」と分かれば、その出来事が伝わるように文を直せます。
読書や記録の負担があるときは、短い一節や口頭で試す
読書でも、言葉に出会い、意味を確かめ、自分で使うという同じ手順で取り組めます。物語を最後まで読み切る必要はなく、図鑑の説明や好きな本の一場面から選んでみましょう。図鑑なら写真や図と説明文を見比べ、選んだ言葉が何を指しているのかを確かめられます。
続きを読みたいときは、気になる箇所に付箋などで印を付け、後で意味を調べても構いません。言葉の意味が分からず場面を捉えにくいときは、その場で確認します。大まかな内容が分かっていて先を読みたいときは後に回すなど、子どもが読んでいるときの様子に合わせましょう。また、知らない言葉を全て調べることを課題にしないようにしましょう。
書く負担が大きい場合は、意味も使用例も口頭で確かめられます。子どもが話した文を保護者の方が書き留め、読み返して「この言い方で伝わるかな」と確認する方法もあります。日記や作文も言葉を使う場の1つですが、語彙の練習のために毎回まとまった文章を書く必要はありません。
言葉の意味と使い方を確かめる例題・声かけ
次の例題と会話例は、ご家庭で試すために編集部が作成したものです。特定の教科書に掲載された問題ではなく、特定の学年で必ず習う言葉を示すものでもありません。答えだけでなく、どの文や場面を手掛かりに考えたかを確かめてみてください。
同じ言葉でも文によって意味が変わることを確かめる例題
例題1:
「雨が上がったので、公園へ出かけた。」
この文の「上がった」は、どちらの意味でしょうか。
ア:
雨がやんだ。
イ:
雨が下から上へ動いた。
答えはアです。「雨が上がった」は、雨がやんだことを表しています。「上がる」という言葉には物が上へ動く意味もありますが、この文ではその意味ではありません。
迷ったら、「何が上がったのかな」と考え、「雨」に注目しましょう。「雨がやんだので、公園へ出かけた」と言い換えても、前後の内容がつながります。辞書でも「上がる」の意味や用例を読み、「雨が上がる」に合う説明を探しましょう。
さらに「気球が上がった」と比べると、同じ「上がった」でも何について述べているかによって意味が変わることを確かめられます。「上がる」を「上へ動く」という1つの意味だけで捉えず、文に合わせて意味を確かめましょう。
自分で使うときは、「雨が上がった後、何をしたかな」と尋ねます。実際の経験が浮かばなければ、「雨が上がったので、窓を開けた」という例を示し、「雨がやんだ、と言い換えても内容は合うかな」と一緒に考えても構いません。
似た言葉でもそのまま置き換えられるとは限らないことを確かめる例題
例題2:
「大きい箱」と「大きな箱」は、どちらも使える表現です。
では、「この箱は大きい」の「大きい」を、そのまま「大きな」に替えて文を終えられるでしょうか。
そのままでは置き換えられません。「この箱は大きい」とは言えますが、「この箱は大きな」では文を終えられません。「大きな」は、「大きな箱」「大きな家」のように、後ろにものなどを表す言葉が続きます。
比べるときは、「大きい」「大きな」の後ろに何が続いているかも確認します。「大きい箱を運んだ」は「大きな箱を運んだ」に替えられますが、「箱が大きい」は「箱が大きな」に替えられません。意味が近いことと、文の中で同じように使えることは別です。
迷ったときは、難しい文法用語を先に覚えるより、辞書の用例で言葉のつながり方を見比べましょう。自分で「大きな」を使うなら、「大きな箱を運んだ」のように文全体を作って確かめます。
「すごい」で終わったとき、答えが出ないときの声かけ
「すごい」「楽しい」を禁止する必要はありません。もう少し詳しく聞きたいときは、子どもが何を伝えたいのかを尋ね、その内容に合う言葉を補います。全ての会話を練習にせず、話が続きそうな場面で試してみましょう。
| 場面 | 声かけの例 | 次の手助け |
|---|---|---|
| 「すごかった」で話が終わる | 「どんなところがすごかった?」 | 大きさ、速さ、工夫など、子どもが注目した点を聞きます。 |
| 何がすごいのか、答えに迷う | 「大きさに驚いた? 動きが速かった? それとも別のこと?」 | 選択肢は考える手掛かりとして示し、無理にどれかを選ばせないようにします。 |
| とても大きく、強く驚いたことが分かる | 「大きさに圧倒された、という言い方もあるね」 | 本人の感じ方に合うか確認します。「とても大きくて驚いた」でも構いません。 |
| 「楽しかった」で話が終わる | 「どの場面が楽しかった?」 | 本人の話に沿って、「友達と協力できて楽しかった」など、場面や理由を足します。 |
| 言葉の使い方が場面に合わないように聞こえる | 「何を伝えたかった?」 | 意図を確かめてから、教科書や辞書の例文と比べます。 |
| 問い返しても答えが出ない | 「私は、動きが速くて驚いたよ」 | 保護者の方が例を示し、答えを求め続けずに終えて構いません。 |
難しい言葉に言い換えることを「正解」にしないようにしましょう。「圧倒された」は、単に「大きい」と感じた全ての場面に使うわけではありません。保護者の方が紹介した言葉よりも、子ども自身の「大きくてびっくりした」の方が、伝えたい気持ちに合う場合もあります。
使い方が違っているように感じたときも、まず何を伝えたかったのかを確認しましょう。例えば、発表を待っているときに「ほっとした」と言ったら、「何があって、そう感じたのかな」と尋ねます。準備が整って安心したのなら、その使い方は場面に合っています。「これから話すので落ち着かなかった」という意味なら、「緊張した、という言い方はどうかな」と提案し、辞書の意味や例文と比べてみてください。
語数ではなく、意味と使う場面を振り返る
取り組んだ後は、覚えた語数や読んだ冊数だけで評価するのではなく、扱った言葉について次の2点を確かめます。記録した内容を全て言い直させなくても、元の文と自分で作った文を見比べるだけでも振り返れます。
- 元の文に合う意味を選べるか。迷う場合は、前後の文と辞書の説明に戻ります。「雨が上がる」なら、「雨がやむ」と言い換えて内容が合うかを確認します。
- 自分の経験に合う使い方を試せるか。迷う場合は、伝えたい出来事を普段の言葉で話し、教科書や辞書の例文と比べます。「ほっとした」なら、何があってそう感じたのかを確認します。
意味は分かっていても文に入れにくいなら、次は用例の前後を見直します。反対に、例文と同じ形で言えても意味に迷うなら、元の文の場面を確かめます。できたかどうかを判断するだけで終わらず、次に確認する箇所を選びましょう。
後日、同じ言葉に出会ったときに、「前にも出てきたね。ここではどんな意味かな」と話題にしてもよいでしょう。忘れていたら、元の文や辞書をもう一度確かめます。決まった期間内に使えるようになることを目標にする必要はありません。
単語の意味が分かっていても国語の問題が解けない場合は、語彙だけが原因だと考えないようにしましょう。例えば、問いが「理由」を尋ねているのに「気持ち」を答えているなら、まず何を尋ねられているかを確認します。問いの文、授業ノートの説明、教科書の例題を見直し、どこに注目して答える問題なのかを確かめてください。
参考情報
- 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 国語編」。学年別の語句の学習内容はPDF49・84・122ページ、国語辞典・漢字辞典はPDF90ページ、類義語・対義語はPDF122ページを参照しています。学習内容の説明に用いており、ご家庭での練習法の効果や、個々の子どもの発達基準を示すものではありません。
監修:新興出版社啓林館 坂本陽一