知育
日付
2026/10/31

小学生が宿題をやらないときは?場面別の対応と声かけ、終わらない日の伝え方

小学生が宿題をやらないときは?場面別の対応と声かけ、終わらない日の伝え方

小学生が宿題をやらないときは、まず連絡帳と宿題の実物を見て、どこで止まっているかを確かめましょう。始める前なのか、問題を解く途中なのか、最後まで取り組む段階なのか、学校で提出するときなのかによって、必要な手助けが異なります。

「面倒くさい」という言葉だけでは、何に困っているのかはわかりません。「どこが大変?」「この問題を一緒に見てもいい?」と尋ね、どこで止まっているのかを確かめます。すべて任せるか、終わるまで付き添うかの二択ではなく、自分で進められる部分は任せ、難しい部分だけ一緒に確かめる方法もあります。

毎日付き添ったり、保護者の方が全教科を教えたりする必要はありません。進まない日は、取り組めた範囲と困った箇所を学校へ伝え、残りの進め方を相談しましょう。

まずは宿題のどこで止まっているかを確かめる

始めない・わからない・量が負担・提出しないを分ける

連絡帳の記載と、プリントやドリル、ノートを見比べます。「算数の宿題」とだけ捉えず、指定された範囲がどのページの何番までか、実際にどこまで取り組んでいるかを見ましょう。次の表は原因を判断するためのものではなく、今日試す対応を選ぶ目安です。

止まっている場面確かめること最初に試せる対応
宿題の内容・範囲がわからない、または始めるタイミングが決まらない内容・範囲・期限がわかるか。使う教材を出せるか。連絡帳で範囲を確認し、「指定のページを開く」など最初の行動を決めます。
問題を見て手が止まる問題の指示、考え方、計算や書き方のどこで迷うか。教科書・授業ノート・例題に戻り、宿題と見比べます。
取り組めるが残りが負担残りも同じように解けそうか。量や書く作業、疲れが負担になっていないか。途中の区切りを決めます。取り組んでも終わらない場合は、量・方法・期限を学校へ相談します。
取り組んだものが出ていない確認や直しまで終えたか。かばんに入れたか。学校で出したか。完了・持参・提出を別々に確かめ、止まった段階の手順を確認します。

複数の場面が重なることもあります。始めるまでに時間がかかり、取りかかってからも問題がわからず止まる場合も。そのときは開始時刻の話はいったん置き、今開いている問題から確認しましょう。

「どこが大変?」に答えられない場合は、「止まったところを指で教えて」と、言葉以外で示してもらっても構いません。まだ何も書いていなければ、最初の指示から一緒に読みます。書きかけなら、「ここまでは進めたんだね。この次で迷った?」と、できている部分から確かめましょう。

見守るか手伝うかは、今できていることから決めます

宿題の範囲がわかり、自分で進められ、後で確認するタイミングも決められるなら、決めたタイミングまでは本人に任せられます。「ここまでは自分で進めて、止まったところは後で一緒に見よう」と声をかけます。任せている間は何度も進み具合を聞かず、決めたタイミングで、できたところと困ったところを確認しましょう。

また、範囲が不明なら連絡帳の確認を、同じ問題で止まるなら考え方の確認を手伝います。かなり疲れている場合は、説明を続ける前に、休憩を挟むか、今日は切り上げるかを相談しましょう。学年だけで任せる範囲を決めず、目の前の課題について何ができているかで判断します。

手伝うのは、指示を読む、教材を探す、授業で習った考え方を確かめるところまでを目安にします。答えの代筆や丸写しで空欄を埋めると、本人がどこまでわかっているかが見えにくくなります。手掛かりを確かめたら、「ここからは自分で続けられそう?」と聞き、できるところは本人に任せましょう。

付き添いが難しい日は、始める前の範囲確認と、後で困ったところの確認に絞れます。例えば、「夕食の後に見られるよ。わからなくなった問題は番号をメモしておいて」と伝えます。書くことも負担なら、困ったページを開いておくだけでも構いません。学校の指示で順番を変えてよければ、先に自分でできる問題に取り組む方法もあります。ただし、飛ばした問題を含めて完了扱いにはしません。

後で見たときに進んでいなくても、すぐに付き添う時間を増やすのではなく、「範囲がわからなかった」「最初の問題で止まった」など、その間に困ったことを確認しましょう。保護者の方も解き方や考え方を説明するのが難しければ、その箇所を学校に伝えましょう。

始めないときは、連絡帳の確認と最初の1つから

連絡帳で内容と期限を確認し、使うものを出します

何度も「宿題は?」と聞いても動けないときは、「連絡帳を一緒に開こう」と、最初の行動を具体的にしてみましょう。課題の内容、必要な教材、取り組む場所を順に確認します。

  1. 連絡帳や学校からの連絡を開きます。教科、教材名、ページや問題番号、提出期限を確認します。翌日分と、別の日が期限の課題は分けて見ます。
  2. 指定された教材を出します。「ドリルに直接書くのかな、ノートに書くのかな?」と、取り組み方と提出するものを確認します。
  3. 指定のページを開きます。ページ全体か、一部の問題かを照合し、音読やカードへの記入など、別の課題もないかを見ます。
  4. 教材と筆記用具を広げる場所を空けます。その課題に使わないものは、作業の邪魔にならない場所へ移します。

「宿題はない」「何かわからない」と話すときも、まず連絡帳や学校からの連絡を確認します。記載がないことだけで「宿題がない」とも「書き忘れた」とも決めつけません。確認できない場合は、学校で指定された方法で尋ねます。その日のうちに確認できなければ、何が不明だったかを伝え、不明な範囲を推測して取り組ませるのは避けましょう。

専用の部屋や新しい道具は必須ではありません。食卓などを使う場合は、教材を広げられるかを確かめましょう。途中で片付ける必要があれば、教材の置き場所もご家庭の生活に合わせて決めておきます。使う教材が手元にない場合は、別の課題を急いで用意せず、学校への連絡が必要か確認します。

匝瑳市立野田小学校の「家庭学習のススメ」保護者向け資料の2ページでも、学習の場や開始時刻、机上を整えることが提案されています。1校の手引きですが、ご家庭で取り入れる際の参考になります。

始めるタイミングと、最初に取り組む課題を決めます

教材がそろったら、「いつ始めるか」と「何から始めるか」を相談します。「おやつの後に始める?」「算数の最初の問題と音読、どちらから始める?」など、その日の予定や課題に合わせて、選択肢を示して聞いてみましょう。選ぶこと自体が難しそうなら、「まず算数のノートを開くところまで一緒にしよう」と準備から手伝います。

最初の行動は、「宿題を全部終える」ではなく、「最初の問題を読む」「漢字教材の指定された行を確認する」などにします。始めてからどこまで進めるかは課題の内容を見ながら相談し、音読を聞いてもらう必要があるなら、保護者の方が対応できる時間も含めて順番を決めましょう。

疲れていて休憩を挟む場合は、「おやつを食べ終わったら、始められそうか一緒に確かめよう」など、次に確認するタイミングも一緒に決めます。「後でやる」だけで終えず、ご家庭で確認しやすい生活の区切りや時刻まで決めておきます。帰宅時刻や夕食、習い事が異なる日は、同じ予定に合わせる必要はありません。

千葉県教育委員会の「おうちでつくる『学びの空間』」では、学習内容に関わる会話や環境づくりが提案されています。「宿題終わった?」だけでなく、「今日はどんな問題が出ているの?」と、内容に関心を向ける声かけも試せます。

予定どおりに始められない日は、困っていることを確認し直す

決めた時刻に始められなかったら、まず、どこまで準備できているかを一緒に確かめます。教材が出ていなければ「使うものはそろっている?」、ページを開いたままなら「問題の意味で迷っている?」と、目の前の状態に合わせて1つずつ声をかけます。

教材が見つからないなら一緒に探し、内容がわからないなら教科書やノートへ戻ります。まだ疲れているなら、いつ再開するかを相談し直します。遅れを取り戻そうと、休憩や就寝までの予定を無視して宿題を詰め込む必要はありません。

保護者の方も、声をかけ続けて疲れ、強く言ってしまう日があるかもしれません。そのときは「さっきは強く言ってしまったね。今、どこが大変か一緒に見よう。」と言い直し、実際の宿題を見ながらもう一度確認しましょう。その場で話し合うのが難しければ、説明や説得を続けず、落ち着いて確認できるときに持ち越して構いません。

わからなくて止まるときは、教科書・授業ノート・例題に戻りましょう

宿題の単元と、授業で扱ったページを確かめる

問題を見て手が止まるときは、新しい教材を使う前に、学校で使っている教科書と授業ノートを開きましょう。「授業ではどんな順番で考えた?」と尋ね、解き方の手掛かりを探します。本人が覚えていなければ、無理に口頭で説明させず、ページを一緒に見ます。

  1. 連絡帳と宿題の指示から、学年・教科・単元・範囲を確認します。宿題のページ番号と教科書のページ番号は、同じとは限りません。
  2. 教科書の目次や単元名から該当箇所を探します。授業ノートは日付や見出しを手掛かりに、同じ内容を扱ったところを開きます。
  3. 教科書の説明・例題と、授業で解いた問題を見比べます。答えだけでなく、使った図・言葉・式と、その順番を確かめます。
  4. 宿題の1問に戻ります。「例題と同じところはどこかな?」「数や聞かれていることは、どこが違う?」と確認し、本人が続けられるところを見ます。

例題は、答えを写すためではなく、考える手順を確かめるために使います。見た目が似ていても、求めるものや条件が違う場合があります。例題の式に宿題の数をそのまま当てはめず、「なぜその式にしたか」を授業で扱った図や説明と照らし合わせましょう。

該当ページを探すところから難しい場合は、保護者の方が目次やノートを一緒に確認します。教材が手元にない、授業のどこに対応するかがわからない場合は、そのことも学校に伝えられます。探し続けること自体が負担になっているなら、別の解説を次々に増やす必要はありません。

野田小学校の「家庭学習のススメ」の3ページには、教科書の問題への取り組みやノートの確認、努力を認める声かけ、答え合わせをしながら間違いを探ることが提案されています。ここで紹介している確認の順序や会話例も、それらを参考にしています。

算数は例題の図・式・考える順番をたどる

算数では、「答えが出ない」ときに、次のどの段階で止まっているかを確かめます。止まっている段階によって、問題文へ戻るのか、式を考えるのか、計算を見直すのかが変わります。

  • 何を求めるかがわからない場合:
    「何がわかれば答えになるかな?」と尋ね、問題文の問いと、示されている数や単位を確かめます。指示の言葉がわからない場合は、その言葉を教科書で確認します。
  • 求めるものはわかるが式にできない場合:
    例題や授業ノートの図を見て、どの部分が式の数に対応しているかをたどります。
  • 式はできるが計算で止まる場合:
    授業で扱った計算の手順と見比べ、どの段階まで進められたかを確かめます。途中の式や筆算も消さずに残し、一緒に確認しましょう。
  • 答えは出たが合っているか迷う場合:
    問題で求められたものに答えているか、単位や答え方の指定も含めて見直します。

例えば、文章題で「計算だけならできるけれど、式を立てられない」場合は、同じ計算を何問も追加するより、問いと図の関係を確認します。「この数は図のどこにある?」「求めたいのはどの部分?」と尋ね、本人が指し示せるか確かめます。

図を使った説明があるなら、図の中の数だけでなく、それが「何の数・量なのか」まで確かめます。式が合っていても、本人が「例題と同じ形だから」と数を入れただけなのか、関係を説明できるのかは別です。説明が難しければ、図を指したり、問題文の言葉を示したりして確認します。図の意味からわからない場合は、その点も学校に伝えます。

また、丸つけで誤りが見つかったときも、「全部やり直そう」とする前に、式を立てる段階の間違いか、計算途中の間違いかを確認します。正答だけを書き写すのではなく、授業で習った手順のどこから見直せばよいかを確認しましょう。見直した箇所から自分で続けられるなら、それ以降は本人に任せます。

国語は課題に合わせて、文字・語句・本文を確かめる

国語は、漢字・音読・読解で確認する場所が異なります。そのため、「国語が苦手だから」とひとまとめにせず、どの作業で止まっているかを見ます。

漢字で止まる場合
読みがわからないのか、字形や書き順で迷うのか、見本は読めるが書く作業が進まないのかを分けます。読みや形で迷うなら、教科書や学校で使う漢字教材の見本と見比べます。「見本と違うのはどこかな?」と、線の位置や長さなど、迷っている部分を一緒に見ましょう。書き順を確かめるときは、教材に示された順序をたどりましょう。文字自体はわかっていて残りを書くことが負担なら、練習を追加せず、区切り方や量を相談します。

音読で止まる場合
止まる語句を一緒に見て、「読み方かな、言葉の意味かな?」と確かめます。教科書の振り仮名や語句の説明、授業ノートなど、学校で使っている資料へ戻りましょう。その語句を確かめたら、語句を含む文に戻って読みます。毎回最初から読み直すことを求めず、まず止まった箇所を確認して、指定された範囲や回数、音読カードの書き方は学校の指示に従います。

読解問題で止まる場合
まず問いを読み直し、「誰のことを聞いている?」「何を答える問題?」と尋ねます。次に本文の関係する箇所を探し、「どの言葉からそう考えた?」と根拠を確かめます。内容がわかっていても、答え方の指示で迷うことがあります。その場合は、「書き抜く」なら本文の言葉をそのまま使うことを確認し、字数の指定があれば、それにも合っているかを見ます。

保護者の方が答えの文章を作るのではなく、問いと本文を照らし合わせるのを手伝います。自分の言葉で説明する問題は、見つけた箇所を手掛かりに本人が答えを考えます。「関係する段落は見つけられたが、理由を説明するところで止まった」のように、できた部分と難しい部分を分けておけば、学校にも具体的に伝えられるでしょう。

見直してもわからないところは、無理に答えを埋めない

保護者の方が別の解法を知っていても、まだ習っていない方法に置き換えず、まず授業で習った考え方を確認します。教科書やノートを見ても解き方がわからない場合は、ご家庭で解決しきろうとせず、止まった問題を学校で確かめてもらいましょう。

連絡には、「わかりませんでした」だけでなく、「図が何を表すかは説明できましたが、式にするところで止まりました」など、確認できた範囲を書きます。本人が詳しく説明できなければ、「問4で手が止まり、例題を見直しても続けられませんでした」と、見たままを伝えるだけでも構いません。

書きかけの式や途中までの答えは、どこで迷ったかを確かめる手掛かりになります。提出前に保護者の方がすべて消して整えるのではなく、学校の指示に沿って、途中の考えも見てもらえるようにします。「例題を探して見直せたね」など、実際に取り組んだことに短く声をかけましょう。

量が負担なとき・今日終わらないときは、区切りと連絡を考えよう

わからないのか、量や書く作業が負担なのかを確かめる

残りの負担は、ページ数だけでは判断できません。同じ1ページでも、計算を繰り返す課題と、文章を読んで答えを考える課題では、取り組む内容が違います。すでに解いた問題と残りを見比べ、残りにも同じ考え方を使えそうかを確認しましょう。

「この問題も解き方で迷う? それとも、解けそうだけれど残りが多く感じる?」と尋ねてみましょう。答え方を話せても書き始めると止まるなら、「問題文を写すところ」「答えを文章にするところ」など、どの作業で止まるかを見ます。本人が話せたからといって、「すべて理解できている」「書く量だけが問題だ」と断定する必要はありません。

学校には、「口頭では考え方を話していましたが、ノートに書く途中で止まりました」など、見たままを伝えられます。「集中力がない」「やる気がない」と性格で説明せず、課題と作業の様子を分けておきましょう。

途中の区切りと休憩後の進め方を決めます

内容はわかるが量が負担なら、「まずこのまとまりまで進めて、残りはその後に相談しよう」と区切ります。計算なら決めた問題まで、漢字なら決めた行までなど、本人にも終わりがわかる区切りにします。問題数を一律に決めず、課題の内容とその日の様子に合わせましょう。

ここで決めるのは途中の区切りであり、学校へ提出する範囲の変更ではありません。「ここまででいったん休む」と「今日の宿題が全部終わった」は分けて伝え、休憩前にはどこまで終わったか、次はどこから始めるかを確認しておきます。

休憩後は「残りを全部できる?」だけで判断せず、次の問題に取り組めそうかを見ます。その後の様子に合わせて対応を分けましょう。

  • 同じ問題で止まる場合:
    量だけの問題と考えず、教科書やノートで理解を確認します。
  • 取り組みが進み、続けられそうな場合:
    次の区切りを相談します。残りに別の種類の課題があれば、そこで改めて内容を確かめます。
  • 内容を理解して進めても終わらない状態が繰り返される場合:
    ご家庭で区切りを増やすだけでなく、量・方法・期限を学校に相談します。
  • 眠くて続けにくい、泣いて話し合えない、予定した就寝時刻を過ぎそうな場合:
    いったん切り上げ、未完了を学校へ伝える選択肢があります。

一律の学習時間に当てはめたり、残りを翌朝に回せば解決すると考えたりせず、その日の課題と生活の予定に合わせて判断します。切り上げるときは、「今日はここまで取り組んだことと、残ったところを先生に伝えよう」と、次に何をするかを短く伝えます。泣いて話せないときに、理由を詳しく説明させる必要はありません。

続けることが難しい日は、未完了のまま学校へ伝える

連絡帳や学校指定の連絡手段で、課題、取り組めた範囲、止まった箇所、試したこと、確認したいことを短く伝えます。すべての経緯を長く書く必要はありません。以下の問題番号やページ数は例なので、実際の課題に置き換えてください。

見直してもわからなかった日の連絡例
算数の宿題は問3まで取り組みました。問4は教科書の例題と授業ノートを見直しましたが、式の立て方がわからず未完了です。学校で確認していただけますか。残りの進め方も教えてください。

量が負担で切り上げた日の連絡例
漢字の宿題は、指定された2ページのうち1ページに取り組みました。途中で休憩しましたが、再開後も進まず、就寝時刻が近づいたため切り上げました。残りにいつまでに取り組めばよいかと、今後の量や進め方をご相談したいです。

着手できなかった日の連絡例
本日は取りかかれず、未着手です。本人からは「疲れている」と話がありました。取り組む範囲や進め方をご相談したいです。

「未着手だった」という事実と、「疲れている」という本人の言葉は分けて伝えます。理由がわからないときは推測で補わず、わからないことも含めてそのまま相談しましょう。なお、空欄を埋めるために代筆や丸写しをして、終わったことにするのは避けましょう。

連絡しただけで提出範囲や期限が変わったことにはなりません。未完了の教材をどう持参するかは学校の指示に従い、残りをいつ、どの範囲まで進めるかを確認します。子どもにも「問3まで取り組んだことと、問4で困ったことを連絡したよ」と伝えておけば、学校へ伝えた内容を子どもとも共有できます。

返答が「残りも取り組んでください」だけで、進め方に迷う場合は、「問4の考え方がわからず進められません。学校で確認する機会と、残りの提出期限を教えてください」のように、まだ解決していない点を具体的に尋ねましょう。

取り組んだ宿題は、確認・持ち物・提出を分けて確かめる

学校の指示に沿って、確認や直しが残っていないか見る

「宿題は終わった」と子どもが話していても、問題を解いた段階を指している場合がありますので、学校へ提出できる状態かどうかは、連絡帳や課題の指示と照合して確認しましょう。

  • 取り組み:
    指定された問題や音読などを終えたか。残っている課題は何か。
  • 確認・直し:
    学校から指示がある丸つけ、直し、音読カードの記入などを済ませたか。
  • 持参の準備:
    提出するノート・プリント・カードを、かばんに入れたか。
  • 提出:
    学校で指定された場所や相手に出したか。

毎回すべてを保護者の方が点検する必要はありません。例えば、問題も直しも終わっているのに机に残るなら、しまうところを手伝います。かばんに入れて持参できているなら、学校で提出する手順を確認します。

丸つけや保護者の方の確認が必要かどうかは、学校の指示に沿って判断します。指示がない作業を一律に追加する必要はありません。直しで手が止まった場合は、提出準備だけの問題と考えず、内容を理解できているか改めて確かめましょう。

本人ができる照合や直しは任せ、保護者の方が行う確認とは分けておきます。例えば「問題と直しが終わったら、音読カードを一緒に見よう」と伝えれば、どの段階で声をかけるかも伝えられます。学校指定の確認に毎日対応することが難しい場合は、その点も学校へ相談しましょう。

しまう場所と、翌日出す場所・タイミングを確かめる

確認が済んだものは、学校の指定があればそれに従い、子ども自身が決めた場所にしまいます。「このプリントは連絡袋に入れてから、かばんへ入れる」など、しまうところまで確認します。保護者の方が黙って入れるのではなく、本人が何をどこに入れたかを確かめられるようにしましょう。手伝う場合も、「ノートをこの場所に入れるね」と声をかけるのもおすすめです。

野田小学校の「家庭学習のススメ」の2ページでも、翌日の道具を子ども自身でそろえることが提案されています。宿題でも、本人ができる部分は任せ、必要な箇所だけ一緒に確認するときの参考になります。

かばんに入れたら、「明日は、いつ、どこに出すのかな?」と確かめます。「朝、教室に着いたら提出用の場所へ置く」など、学校で決まっている手順を、本人に自分の言葉で説明してもらいましょう。わからなければ、推測で提出方法を決めず、先生に確認します。

持参しても提出できない場合は、出し方がわからないのか、出すタイミングを過ぎたのか、出すときに困ることがあったのかを確かめます。問い詰める形にならないよう、まず「かばんには入っていたんだね。その後はどうした?」と経過を聞きましょう。出しそびれた場合は、その後いつ先生に渡せばよいかも学校に確認できます。

学校には「家で取り組んだノートが、かばんに入ったまま戻ってきました。学校での提出の様子と、本人が迷っている点を確認していただけますか」と伝えられます。「出していないから、やっていない」「嘘をついた」とは決めつけず、持参できたか、提出できたかを分けて伝えましょう。

難しさが続くときは、宿題の実物と困った場面を学校に伝えましょう

ご家庭で止まる箇所と、学校での取り組み方を共有します

同じ箇所で繰り返し止まる、取り組んでも終わらない、未提出が続く場合は、ご家庭だけで対応し続けず、学校へ相談しましょう。何日待てば相談すべきかという一律の基準はありません。宿題への対応が生活を圧迫している場合も、その時点で伝えて構いません。

相談するときは、宿題の実物に短い記録を添える方法もあります。毎日詳しく記録する必要はありません。次のうち、無理なく残せる項目に絞りましょう。

  • 日付と課題:
    どの教科の、どのページや問題か。
  • 取り組んだ時間と範囲:
    わかる範囲の時間と、どこまで進んだか。時間を書く場合は、休憩を含むかどうか。
  • 困った場面:
    手が止まった箇所や、本人が話した言葉。
  • 試したこと:
    例題の見直し、区切り、休憩などと、その後の様子。

例えば、「算数の指定範囲は問1〜5。問2で止まり、例題を見直した。本人は『図と式のつながりがわからない』と話した」と残しておくと、相談するときに状況を伝えやすくなります。時間を測っていなければ、後から推測して書く必要はありません。記録をそろえることより、困っている箇所がわかる実物を見てもらうことを優先しましょう。

学校には「家では文章題の式を立てるところで止まります。授業ではどのように取り組んでいますか」と聞き、授業中の理解の様子や、どのような手助けがあると進められるかを確認します。ご家庭ではどこまで1人ででき、どこから手伝ったかも伝えましょう。

「学校ではできています」と返答があっても、ご家庭で困っていることを伝えるのをやめる必要はありません。「授業では、最初に図を一緒に確認していますか」「宿題でも同じ手順でよいですか」などと尋ね、学校とご家庭での取り組み方を照らし合わせましょう。できる・できないの判断にとどまらず、どのような条件なら進められるのかを確かめます。

課題の量・方法・期限と、次に確認する時期を相談する

相談するときは、「どうすれば終わりますか」だけでなく、困っている作業と調整したい点を具体的に伝えます。学校での学習の狙いを確かめながら、必要な項目を話し合いましょう。

  • 優先する課題:
    まず理解・練習する必要がある内容は何か。複数の課題がある場合、どこから取り組むか。
  • 量:
    現在の取り組み方と負担を踏まえ、取り組む範囲を調整できるか。
  • 方法:
    書き方や答えの確かめ方など、負担になっている作業をどう扱うか。ご家庭でどこまで手伝うか。
  • 期限:
    未完了の分をいつ、どの範囲まで提出するか。新しく出る課題とどう進めるか。
  • 次の確認:
    試した対応が合っているか、いつ、どの方法で共有するか。

例えば、「取り組んでいますが、書く作業に時間がかかり、指定範囲が終わりません。優先する課題と、量や書き方の調整について相談できますか。」と伝えます。保護者の方が毎日付き添えない場合も伝え、無理なく続けられる確認方法を相談しましょう。

相談後は、「取り組む範囲」「未完了分の扱い」「ご家庭と学校でそれぞれ確認すること」を整理し、子どもにも伝えます。口頭で決めた場合も、連絡帳など学するのもおすすめです確認しておくと、後から見直せます。

次に学校と共有するときは、完了したかどうかだけでなく、「取り組み始められた」「同じ箇所で止まった」「学校には持参できたが提出できなかった」など、変わった点と残った困りごとを伝えます。試しても難しい場合は、同じ方法にこだわらず、調整した範囲や手順をもう一度相談するのもおすすめです。

生活や学校生活にも支障が続くときは、ご家庭だけで抱え込まないようにする

宿題をめぐって就寝が遅れる状態が続いたり、登校にも支障が出たりする場合は、課題の出来不出来だけでなく、その状況も学校へ伝えてください。子どもが学校での出来事を話したときは、まず否定せずに聞き、本人が話した内容と、ご家庭で実際に見た様子を分けて学校に伝えます。

担任の先生に話しにくければ、別の先生や養護教諭なども相談先になります。必要に応じて、文部科学省の「子供のSOSの相談窓口」から、子ども本人や保護者の方が利用できる相談先を探せます。宿題の様子だけで診断名や発達上の問題を判断せず、実際に困っている場面を伝えましょう。

一度にすべてを変えようとせず、まずは連絡帳と宿題の実物を見て、止まっている場面を1つ確かめましょう。範囲を確認する、例題へ戻る、途中で区切る、学校へ伝えるなど、今の場面に合う対応を1つ選んでみてください。

参考情報

参考情報の確認日:2026年10月12日

監修:新興出版社啓林館 坂本陽一